イサム・ノグチ
ISAMU・NOGUCHI

僕は自分の作品に「AKARI」という名をつけた、ちょうちんとは呼ばずに。とイサム・ノグチ氏は言っていました。明かりと言う言葉は太陽の光や月の光を部屋に入れようという意味からこの言葉ができ、漢字の文字も日(太陽)と月とで出来ている。今日あまりにも生活が近代化し機械化した現代人にとって、自然光に近い照明は憧れに近いものがあり、和紙を透かしてくる明かりには、ほどよく光を分散させ部屋全体に柔らかい光を流してくれる。「AKARI」は光そのものが彫刻であり、影のない彫刻をねらった作品であると語ってくださいました。また、こんなことも話しておられました。僕にとっては、ガラスやプラスチックよりも紙と竹と木という、古来のものの方が、どんなに美しく、効果を発揮しているかを、いまさら言うまでもない。外国育ちの僕には特に行灯が畳の生活様式に合ったものとして、興味深く感じられる。1951年から制作された「AKARIシリーズ」は100作以上も発表され、’80年代作のUFシリーズを含め、今日も世界中の人々に称賛され、愛用されています。

1904
11月、カリフォルニア州ロサンゼルスに生まれる。
父は詩人の野口米次郎、母は作家で教師のレオニー・ギルモア。
1906
家族と東京へ移る。
1918
渡米する。
1924
ニューヨークのレオナルド・ダ・ヴィンチ・スクールに通い彫刻の勉強を始める。
ナショナル・スカルプチャー協会のメンバーに選ばれる。
1926
ブルマー・ギャラリーでブランクーシ展を見て感銘を受ける。
1927
グッゲンハイム奨学金を得、パリに留学。ブランクーシのアトリエで働く。
1930
パリに帰る。北京に8ヶ月滞在、Chi Pai Shiに毛筆デッサンを学ぶ。
1935
マーサ・グラハム舞踏団の舞台装置を製作。
1938
ロックフェラー・センターのステンレス・スティールの作品がレリーフ・コンペティションで一等獲得。
1949
ボーリンゲン協会奨学金を得、ヨーロッパ、エジプト、インド、日本を旅行する。
1950
東京の三越本店で個展。 慶応大学の庭園を設計。
1951
広島に橋を二つ設計。 「AKARI」のデザインを始める。
1952
神奈川県立近代美術館で個展。(陶の作品と「AKARI」を展示)
1956
パリ・ユネスコ本部の庭園をデザイン。
1959
シカゴ芸術協会の第63回絵画、彫刻展第1位「ローガン・メダル」。
1960
イエール大学バイネッケ稀覯本図書館のための大理石庭園を設計。
エルサレムのイスラエル美術館のために、ビリー・ローズ彫刻庭園を設計。
1965
ニューヨーク建築協会の金賞。
1968
ホイットニー美術館で回顧展。
1970
大阪万博のため噴水彫刻を完成。
1974
グッゲンハイム・ミュージアムでの「現代彫刻の巨匠」展に出品。
デトロイトのシビックセンターに噴水と広場を設計。
ニュースクール・フォー・ソーサルリサーチの造形芸術の名誉博士号。
1976
ホイットニー美術館「アメリカ彫刻の200年」展に出品。
アトランタの運動場「プレイシケイプス」を完成。
1977
シカゴのアート・インスチュートのために噴水を設計。
東京、草月会館ロビーに「花と石と水の広場」を設計。
ニューヨーク近代美術館で個展。
1980
ホイットニー美術館50周年記念「イサム・ノグチ」展。
エマリッチとベースの両画廊で「イサム・ノグチ75歳記念」展。
1982
彫刻庭園「カリフォルニア・シナリオ」を設計。
1983
ロサンゼルスのリトル東京に広場を設計。
1984
ベンジャミン・フランクリン記念のための「ライトニング・ボルト」を完成。
ブルーミングディルズ(ニューヨーク)に新作の「AKARI」を展示。
東京 草月会館プラザとギャラリーでの80歳記念展「AKARI」を展示。
1985
イサム・ノグチ・ガーデンミュージアム(ニューヨーク・ロングアイランド)をオープン。
1986
ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展にアメリカ代表として出展。
第二回京都賞、精神科学・表現芸術部門での受賞。
1988
ニューヨークにて没。

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イサム・ノグチ略歴 TOP
    • 札幌市/モエレ沼公園
      ©2000 The Isamu Noguchi
      Foundation,Inc,USA

    • デトロイト/フィリップ・Aハート・プラザ
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  • ‘70年大阪万博会場
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  • ニューヨーク/
    ウォールストリート
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  • ニューヨーク/
    イサム・ノグチ美術館
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